とある精神障害者の日記

鬱病と発達障害持ちの日記

私と英語の話

珍しくお題から。途中主題から逸れる。

 

私は常日頃、街で外国人と思しき人を見かけると、「Where are you from?」と話しかける。

大抵の外国人は嬉しそうにどこから来たのか教えてくれて、束の間のお喋りを楽しむことになる。

この前はコンビニでジャマイカから来たというALTに会った。ジャマイカは英語が公用語なのだ。

「Japan is cold?」

「Year! Very very cold! Jamaica is summer, summer, summer, summer!」

東京に出掛けて電車の乗り間違えをしてないかと隣に立っていた体格のいいブラジル人(旅行者ではなく日本に住んでいそうだったので)に話しかけたらナンパと勘違いされた。「これ赤羽行きますか」と訊きたいだけだったのと時間がないので、お食事は断った。

大袋にあるナイジェリアレストランで、ヨルバ人たちが英語で「アメリカとロシアはまた戦争をすると思うか」という話題で盛り上がっているのを聞きながら食事をしたこともある。思い切って話しかけたら、ナイジェリアの流行の音楽などを教えて貰えた。そしてまたナンパと間違えられた。

大使館が参加するようなイベントでも、「あなたの国のこの料理を食べたことがあるよ」等話すととても喜ばれる。大抵「行ったことは?」「まだです」と続くことになるのだが。

話しかけて分かったのは、一度通った全10回の英会話教室で教わった「分かる言葉でどんどん喋りなさい」というのは本当に大事だということだった。私の英語はだいぶカタコトなのだが、それでも会話は結構弾む。

 

話しかけるのは英語だけではない。

私は趣味で十数種類の言葉を勉強しているので、中国人だったら「你好」「你们好」「小朋友好」等、韓国人だったら「안녕하세요」、フィリピン人だったら「Magandang umaga」等、インド系だったら両手を合わせて「ナマステ」、イスラーム系だったら「السلام اليكم」などなど。相手は皆目を見開いて驚いてから笑顔になる。大抵そのあとは日本語か英語での会話になるのだが。

以前の職場にインドからの研修生が来ていた時、インド料理屋さんで教わったその「ナマステ」をやったら、二人の研修生の緊張した顔がほっと笑顔になったのをよく覚えている。以来二人は私を見ると笑顔で挨拶するようになった。

 

英語の話に戻す。

私は海外にはまだフィリピンとモンゴルにしか行ったことがない。モンゴルは日本語通訳の人頼りだったので省くが、フィリピンは英語が通じる国なので、タガログ語をはじめとした現地語の他に英語もたくさん聴くことになった。

パナイ島を訪れた時のこと。

会う人会う人が皆私の顔を見るなり「あなた具合悪いでしょ」と英語で訊いてくるのだ。旅も後半で疲れもあったからかな、と思っていたのだが、スラム街を訪問した時は驚いた。

おばちゃんたちが私にだけ(ツアーで私の他はほとんどおじいちゃん達だったのにも関わらず)椅子を出してきて座らせ、私を囲んで「この子具合悪いわよ」「病院に連れて行くようかしら」「きっとストレスよ」「あの病院なら診てくれるわ」「フィリピンにいれば治るわよ」などと深刻な顔で大騒ぎ。もちろん全て英語。自分でもよく聴き取れたものだと思う。「I'm ok, I'm ok!」と言ってもなかなか解放してくれなかった。

私は日本では精神障害者なのだが、それを見抜かれていたとしか思えない。フィリピン人には何が見えているのだろう、と思った。

 

こんなこともあった。

百円ショップで外国人の男性が店員さんに何やら話しかけて、洗面具売り場に案内されている。しばらくして見るとまだそのお客さんは店員さんと一緒で、何やら困り果てた顔をしている。お客さんに「What's happen?」と話しかけると、彼は切羽詰まった顔で答えた。「Bathroom!」と。ああ、と思い案内しようとすると店員さんに「何て言ってるんですか?!」と訊かれた。「トイレ行きたいって」と答えたら、店員さんは慌ててお客さんをトイレに連れて行った。幸いお客さんは難を逃れたらしく、あとで店員さんにお礼を言われた。

その帰りの電車で、また難しい顔をした外国人のおじさんが向かいに座った。どうしたんだろうと見ていたら、おじさんが手に持ったメモを見せてきた。難しい漢字の駅名が書かれたメモを指しながら英語で「どこで乗り換える?」と。「大丈夫。乗り換える時教えるから」と言ったら、おじさんはほっとした顔をした。乗り換えの駅が近づいたら「Next!」、駅に着いたら、メモを見る限りスペイン語圏の人だったようなので、指で3を作り「Tres! Tres!」と乗り換えの3番線ホームを指差したら、おじさんは笑顔でお礼を言って電車を降りていった。

 

結局「英語の話」ではなく「諸外国語の話」になってしまった。

無理矢理英語の話で閉めると、我が家には「くまのプーさん」やO・ヘンリーの短編集の原書、シェイクスピアの「あらし」の対訳本などが僅かに読んだきり積読されている。なるべく早めに読んで、格調高い英語を使えるようになりたいものである。

 

 

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